ロシアの極超音速ミサイル「キンジャル」の嘘
- TAKAHARA
- 2022年3月21日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年3月24日
ウクライナ侵攻に伴いついにロシアが新型兵器を投入。西側諸国は迎撃する術がないと日本のマスコミは狼狽えています。マッハ10、射程が2000km以上のスタンドオフミサイル、ロシア国内から打ちっぱなし、こりゃやばいやばい。。。果たしてそうなのでしょうか?当初からこのミサイルについては懐疑的でした。なぜならマッハ10と言う速度の恐ろしさです。確か空想科学読本にも書かれていましたが、ウルトラセブンがマッハ7で空を飛ぶと、衝撃波で首が飛ぶと言うのがありました。それだけ極超音速の世界は想像できないような世界なのです。どう言うことかというと、以前ロッキードS R-71というとんでもない偵察機がありました。1万メートル以上の高高度をマッハ3で飛ぶ航空機です。その開発において相当の苦労があったようで、まず旋回がしづずらい。化け物のエンジンを積んでマッハ3のスピードで飛ぶと、180度の旋回でアメリカの州を越えるほどの移動になるそうです。また大気が少ない高高度なのにマッハ3で飛行すると、最も硬いチタン合金の機体ですら摩擦熱で膨張・変形をしたそうです。パイロットは空中分解するのではないかと冷や冷や。それだけ空気抵抗とは恐ろしいのです。実際アポロやソユーズの地球帰還船は大気摩擦で機体は真っ赤になります。では、マッハ10のミサイルだったどうでしょう。キンジャルは厚い空気層を水平に飛んできます。そうなればもちろん摩擦熱で自壊、爆発してしまいます。だからマッハ10っていうのウソ!せいぜい頑張ってマッハ5ぐらいかもっと遅いかも。
では次に精密誘導です。マッハ10の飛翔体はハッキリ言って精密誘導できません。ミサイルはどうやって軌道修正すると思いますか?もちろん尾翼を動かして空気抵抗を使って修正します。でもマッハ10の世界では、そんな尾翼吹き飛んでしまいます。ですから、アメリカなど西側で開発中の極超音速ミサイルは、水平飛行を目的にしていません。水平飛行だと空気抵抗で飛行しないといけないわけですから、そんなことしたら翼が吹き飛ぶます。だから西側の極超音速ミサイルは、垂直降下での精密誘導を考えているのです。それだけ極超音速の世界は技術的にも大変難しい壁があるのです。
今回、ロシアの極超音速ミサイルはICBM「イスカンデル」を航空機から発射する改良型だと西側は報じています。だとすると速度は極超音速のマッハ5を超えません。射程を伸ばすために航空機を使い高高度からの発射するタイプだということです。そして通常弾頭は500kg程度なので運動エネルギーを利用したミサイル、それも誘導精度があまり良くないものではないかと推測されています。
すると、やはりその通り。ロシア側の発表はウクライナ軍の燃料基地に着弾し、破壊したと報道されましたが、実際には畑の真ん中に着弾。被害は穴が空いたぐらいだったのです。ロシアは新兵器を投入したぞ、怖いぞ、怖いぞって脅しているのがとても
滑稽ですね。皆さんも嘘情報には気をつけてください。

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